メールを送信し終え、コーヒーを淹れにキッチンへ向かうと、
ピ~~ンポ~ン
と部屋のチャイムが鳴った。
こんな時間に・・・、と少々怪しんだ男だが、仕事を終えて空腹だったため、出前の届け間違いだったらラッキー☆というお茶目な気持ちになり、インターホンで相手を確認しないままドアを開けてしまった。
ガチャ
ピザを食べる気満々になってた男の前にいたのは、ピザ屋のお兄ちゃんではなく、キッツイパーマをかけた「いかにも」という風貌のオバチャンだった。
「どぉ~もぉ~、ハウスクリーニングでぇす」
満面の笑みで言うと、オバチャンはズカズカと部屋に上がりこんだ。その勢いには遠慮なんてものはなく、大また蟹股で奥のリビングまでわき目も振らずまっすぐ歩いていった。
「ちょ、ちょ、ちょっとまってよ。ハウスクリーニングなんて頼んでないよ。家じゃなくて他だろっ。分かったら出て行ってくれよ」
ピザを食べる気分を壊され、少々イラッとしながら文句を言った。
「なぁ~に、寝ぼけたこと言ってんだい。アタシの顔を見て誰だかわからないのかいっ」
このボケババァ~、と思いながら顔を直視してみる。
・・・キツイ
思わず顔をそらしてしまったが、分からないのも悔しいので、もう一度トライ。
・・・ダメだ、分からない
無言でいると、オバチャンは「・・・まったく、昔付き合った女も分からないのかい」とため息をついた。
はぁ?、ストライクゾーンが広いとはいっても、こんなヤツはいなかったはずである。忘れている自分よりも、そのオバチャンと付き合っちゃった自分にショックを受けていると、オバチャンが
ベリベリベリッ
頭と顔と肉襦袢を取った。
そして、中から現れたのは ヨシエ だった。
「ヨ、ヨシエ。 なんで・・・」
男の驚いた表情を見て満足そうに、ヨシエはニヤリと微笑んだ